世界自然遺産に登録されている「メンヒ」「ユングフラウ」「アイガー」を取り囲む、スイスアルプス観光の中心地である「ユングフラウ地方」。
スイスを代表する観光地だけあって、ユングフラウ地方には魅力的な観光スポットがたくさんあります。
そこで今回は、ユングフラウ地方のおすすめ観光スポットと1日観光モデルコースを紹介します。
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ゴールデンウィーク期間にめぐるユングフラウ観光
今回の記事では、日本でいうゴールデンウィーク期間に訪れた際の情報を紹介しています。
スイスは夏はハイキング、冬はスキーシーズンなので、その中間にあたるゴールデンウィーク期間はスイスではオフシーズンとなり、ユングフラウ地方にある町や村のレストランやカフェの多くが臨時休業をしています。
ユングフラウ地方の鉄道もメンテナンスなどの理由により、ゴールデンウィーク期間は運休している区間がありました。あと、11月にもそういった期間があるそうです。
ちなみに2023年のゴールデンウィーク期間の運行情報は上の路線図のとおりで、グリンデルワルト(Grindelwald)〜メンリッヒェン(Männlichen)〜ヴェンゲン(Wengen)間のケーブルカーと、ヴェンゲン(Wengen)〜クライネ・シャイデック(Kleine Scheidegg)間の登山鉄道が運休でした。
ユングフラウ地方のハイキングで、ユングフラウ3山(ユングフラウ、メンヒ、アイガー)が眺められる1番人気のコース「メンリッヒェン〜クライネ・シャイデック」を歩きたかったのですが、この期間は積雪と運休により不可能。
今回の1日観光モデルコースでは、ハイキングのプランがないモデルコースとなりますので、そのことをご承知おきくださいませ。
もしもユングフラウ地方でハイキングがしたかったら、夏期(6〜10月中旬くらい)に訪れてみましょう。
季節によってコースや時間配分が変わっていきます。今回は日本のゴールデンウィーク期間に訪れた際に実際に周ったコースですのでご了承ください。
最後に大切なことをお伝えしますが、ご自身がユングフラウ地方に訪れる際、その時期の公共交通機関の運行情報を公式サイト(英語)などを見て、前もって確認していただくことをおすすめします。
ユングフラウ地方のおすすめ観光スポットと1日観光モデルコース
今回の1日観光モデルコースでは、これから紹介する観光スポットの順に1日で周りました。運休により遠回りしましたが、順を追って効率的に周れば1日で充分可能です。
私の場合はスケジュールの都合により、スイスの首都であるベルン(Bern)から出発しました。
5時に起床、6時にベルン駅から電車に乗って出発、7時過ぎにインターラーケン・オスト駅に到着、そして7:30頃にグリンデルワルトに向けて出発という始まりでした。
ユングフラウ地方の観光は早起きして行くことをおすすめしたいです。私のようにベルンではなく、インターラーケンやグリンデルワルトで宿泊していたなら、より充実した1日観光を楽しむことができると存じます。
なお、ユングフラウ地方の鉄道を乗り放題のパス「ユングフラウ鉄道トラベルパス」の購入をおすすめしたいです。
ユングフラウ鉄道トラベルパスはインターラーケン・オスト駅やグリンデルワルト駅の窓口で購入できますが、日本のツアー予約サイトでも購入可能。ベルトラ【VELTRA】や【KKday】などで購入できます。
・【必見】スイストラベルパスを使ってお得にスイス旅行を楽しみましょう!!
・【スイス旅行】ユングフラウヨッホ展望台のアクセスと観光ガイドをご紹介
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ユングフラウ鉄道トラベルパス。なお、ユングフラウ鉄道(Jungfraubahn:アイガーグレッチャー〜ユングフラウヨッホ間)は範囲の対象外ですので、別途切符の購入が必要です
インターラーケン
インターラーケン(Interlaken)は、ユングフラウ地方の観光において玄関口となる町。
街には駅が2つあり、ユングフラウ地方をめぐるには「インターラーケン・オスト(Interlaken Ost)」駅(上の写真。オストはドイツ語で東の意味)で登山鉄道に乗り換えます。
インターラーケン・オスト駅を出発しましたら、グリンデルワルト(Grindelwald)まで行き、最初の目的地である「ユングフラウヨッホ(Jungfraujoch)」へ向かいます。
電車の中にある座席のテーブル。かわいいイラストで地図が描かれているので、これを見て旅をイメージしてみてはいかが
グリンデルワルトからユングフラウヨッホへは、ヴェンゲルンアルプ鉄道(WAB)とアイガー・エクスプレス(ケーブルカー)の2通りありますが、アイガー・エクスプレスの方が早いのでこちらがおすすめです。
ユングフラウヨッホ
ユングフラウ観光のハイライトといえる「ユングフラウヨッホ」。
ヨーロッパでもっとも標高が高い駅や複合施設で、名峰のユングフラウやメンヒ、アレッチ氷河などが見られる展望台が人気の観光スポットです。
ユングフラウヨッホとクライネ・シャイデックは日中は山や氷河が日光に当たらなかったり、逆光になったりするため、早朝か夕方に訪れることおすすめしたいです。
そのため今回のモデルコースでは、最初にユングフラウヨッホへ向かいました。
ユングフラウヨッホへ行くと、記念にリンツのチョコレートをもらえました。帰りの電車の中でおいしくいただきました
この記事ではユングフラウヨッホの概要や詳細は紹介しません。くわしくは別記事「【スイス旅行】ユングフラウヨッホ展望台のアクセスと観光ガイドをご紹介」をご参照くださいませ。
ユングフラウヨッホを出発したら、ユングフラウ鉄道に乗って下っていきます。
クライネ・シャイデック
インターラーケンとユングフラウの間に位置している「クライネ・シャイデック(Kleine Scheidegg)」は、ユングフラウ観光において分岐点の役割を果たす地点です。
電車の乗り換え駅として立ち寄らずに通過する場合が多い駅ですが、クライネ・シャイデック駅から見たユングフラウ3山(アイガー・メンヒ・ユングフラウ)の絶景は圧巻です。
通過するのがもったいないくらいの絶景が眼下に広がる、クライネ・シャイデック駅の景色
時間があいていたら駅にレストランがありますので、そこで絶景を堪能しながらランチタイムを楽しんでみてもよいでしょう
クライネ・シャイデックからグリンデルワルトまで、ヴェンゲルンアルプ鉄道(WAB)に乗って向かいます
ヴェンゲルンアルプ鉄道(WAB)の素朴すぎる木製の座席
ヴェンゲルンアルプ鉄道(WAB)から見る景色は、リアルに『世界の車窓から』で放送されるような風景ですね
グリンデルワルト
「グリンデルワルト」はハイキングをする際に拠点となる村。
ここからメンリッヒェンやクライネ・シャイデックなどに向かい、ハイキングを楽しむのもよし。グリンデルワルトを散策してもよいでしょう。
グリンデルワルトには世界中から多くの観光客が訪れるため、多くのホテルやレストラン、カフェがあります。
しかし、今回訪れた5月初旬は多くのレストランやカフェが臨時休業しているため、残念ながらグリンデルワルトはすっ飛ばして、次の目的地「ラウターブルンネン(Lauterbrunnen)」に向かいます。
ラウターブルンネンへ行くには「ツヴァイリュチーネン(Zweilütschinen)」駅で乗り換えます
ラウターブルンネン
「ラウターブルンネン」は氷河に削られてできたU字谷に位置しており、断崖絶壁からは無数の滝が流れ落ちる光景が見られる村です。
滝の近くまで行けば迫力ある轟音が聞こえてきて、水が豪快に流れ落ちる滝の壮観な姿をお目にかかれます。
ラウターブルンネンの数ある滝の中で代表格の名瀑「シュタウプバッハの滝(Staubbachfall)」
切り立った断崖絶壁と奥には雪山、そして目の前に広がる牧草地。まさにこれがスイスといえる風景ですね
できればなんですが、ラウターブルンネンには午前中に訪れることをおすすめしたいです。
なぜなら、今回のルートでは午後2時くらいに訪れましたが、シュタウプバッハの滝がある崖が完全に逆光で影になってしまい、せっかくの絶景が映えなくなったためです。
ただ、午前中に訪れたことがあるわけではないので、順光で滝が見られるかどうかの保障はできかねますので、ご承知おきください。
次は路線バスに乗って、もうひとつの滝「トリュンメルバッハの滝(Trümmelbachfälle)」へ向かいます。
トリュンメルバッハの滝へ向かうバス停の近くで撮影。バス停の場所とルートはこちらです
バス停「Lauterbrunnen, Ey」からトリュンメルバッハの滝までは、141番のバスに乗り5分くらいで到着。バス停からトリュンメルバッハの滝の入口まで、徒歩で10分くらいかかります。
トリュンメルバッハの滝
「トリュンメルバッハの滝」は、岩の洞窟内を10層の滝となって流れ落ちている珍しい滝。
流れ落ちる轟音がすさまじく、毎秒約2万ℓの水がものすごい勢いで流れ落ちる姿は圧巻そのものです。
途中までエレベーターで行くことができます
洞窟内のエレベーターって、なにかの採掘現場みたいですね。冒険している気分になります
エレベーターを降りたら、あとは階段を昇っていきます
写真からも伝わるであろう流れ落ちる水の迫力と轟音を、とくとご覧くださいませ
帰りは階段を降りることができ、その時にラウターブルンネンの雄大な景色を堪能できます
住所: Kirchplatz 3920 Zermatt, Switzerland
営業時間:【4月初旬〜6月、9月〜11月初旬】9:00〜17:00、【7・8月】8:30〜18:00
※冬期は閉鎖です
入館料:大人CHF14
公式サイト:https://truemmelbachfaelle.ch/
トリュンメルバッハの滝を出ましたら、再び141番のバスに乗り、次の目的地があるバス停「Stechelberg, Schilthornbah」まで向かいます。バス停とルートはこちらをご参照ください。
スイスでもっとも落差がある滝といわれている「ミューレンバッハ滝(Mürrenbachfall)」。バス停「Stechelberg, Schilthornbah」の近くにあります
ゴンドラ「Schilthornbahn」の「Stechelberg」駅から、ゴンドラに乗って次の目的地である「ミューレン(Mürren)」まで向かいます
Stechelberg〜ミューレン(Mürren)間は片道CHF11.20ですが、スイストラベルパスを利用できます。ユングフラウ鉄道パスはたぶん適用外です(未確認)
ゴンドラから見る風景は絶景ですが、高所が嫌いな方には少し恐く感じられるでしょう
Gimmelwaldで乗り換えて、ミューレンに向かいます
ゴンドラでミューレンに向かう途中、窓から息を呑むような景色がご覧になれます
ミューレン
「ミューレン」はスイスの伝統的な家屋が建ち並ぶ、切り立った断崖の上にある村。
一般車の乗り入れができないため、村の中はのどかな雰囲気に包まれて、空気がとても澄んでいます。
ただ歩いているだけでも、スイスの魅力が存分に感じられる村です。
村を一歩離れれば、たくさんのハイキングコースがあるので、時間がある方は楽しんでみてはいかがでしょう。
ホテルやレストラン、カフェテラス、お土産屋、スーパーマーケットなどがあり、景色を見ながらのんびり過ごすのもよいでしょう
村のビューポイントから見た景色。左側にあるちょこんと出た山が「アイガー」です
坂道を上ったところから見たミューレンとアイガーの遠景
ラウターブルンネン方面へ向かう「Mürren BLM」駅。時期によって異なるとは思いますが、この日の終電は18:50台でした。それを知らずに駅に向かってあとで知った時、正直あせりました。なので、あらかじめ駅で時刻表をチェックしておいた方がいいかもしれません
このコンパクトな電車に乗ってラウターブルンネンへ向かいます
電車は「Grütschalp」駅で停車し、ここからラウターブルンネンへはケーブルカーで向かいます
そしてラウターブルンネン駅に到着。あとは帰路へ着くのみです
ラウターブルンネン駅から電車に乗り、ご自身が宿泊している街に戻って、これにてユングフラウ地方の1日観光は終了となります。
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スイスでハイキングしたいですよね? 私はしたいですよ!
今回の記事では、自分自身がハイキングできなかったのと、ハイキングについてご紹介することができなかったのが心残りです。
ゴールデンウィーク期間はユングフラウ地方やツェルマットなどの山間部では、まだ積雪がありハイキングができません。正直なめていました。
もし次にスイスに訪れるとしたら、絶対に夏にします。そして絶対にハイキングしたいです。
ハイキング、スキー、街歩きなど、人によってスイスを旅行する目的はさまざま。
その目的によってスイスを訪れる時期を選んでみてはいかがでしょう。
以上、ユングフラウ地方のおすすめ観光スポットと1日観光モデルコースを紹介しました。
ご参考にしていただけまたしら幸いです。