モンゴルの首都・ウランバートルから北東約50kmに位置する「テレルジ国立公園」。
草原が広がるイメージが強いモンゴルにおいて、テレルジ国立公園は山や森林に囲まれ、高山植物や奇岩が見られる景勝地として知られています。
そして、ウランバートルから気軽に足を延ばせるリゾート地として人気があるテレルジ国立公園は、ウランバートル発の現地オプショナルツアーで、定番中の定番である観光スポットです。
そこで今回は、ウランバートル発のテレルジ国立公園ツアー・1泊2日の体験談を紹介します。
【ウランバートル発】テレルジ国立公園ツアー・1泊2日
ここで紹介するのは「テレルジ国立公園ツアー・1泊2日」です。
観光ガイドさん(男性・日本語堪能で日本に滞在経験あり)と彼の自家用車に乗り、プライベートツアーで行きました。
スケジュールは以下の通りです。
・ウランバートル市内の宿泊先のホテル[送迎]
・チンギス・ハーン像テーマパーク
・宿泊施設兼レストランで昼食
・亀石(Turtle Rock)
・アリヤバル寺院(Aryabal Meditation Temple)
・宿泊施設兼レストランで夕食
・遊牧民のゲルに宿泊
【2日目】
・遊牧民のゲルで朝食
・乗馬体験(約2時間)
・遊牧民のゲルで昼食
・ウランバートル市内の宿泊先のホテル[送迎]
まずはウランバートル市内の宿泊先のホテルに、観光ガイドさんが迎えに来てくれます。そこからスタートです。
ウランバートルから最初の目的地へ出発です。上の写真はウランバートルの中心部から少し離れたところを車窓から撮影。雰囲気がガラリと変わり、心なしかワクワクしてしまう自分がいました。
さっそくのアクシデントですが、ウランバートル交通渋滞がひどく、運転マナーがめちゃくちゃ悪いのでなかなか市内から抜け出すことができません。
それでも市内を抜けたら後は目的地までスムーズに行けます。しかし、そうなると運転マナーが悪いモンゴルのドライバーの多くが飛ばしまくっていました。ちなみにガイドさんは私が同乗していることもあり、あくまで安全運転でした。
ウランバートル近郊の町・ナライハを車窓から撮影。ナライハは元大相撲力士である旭天鵬関の故郷です
ナライハを抜けてしばらくすると、立派な門が見えてきます。ここが最初の目的地です
チンギス・ハーン像テーマパーク
博物館と展望台が入っている「チンギス・ハーン像テーマパーク」。高さ40メートルのチンギス・ハーンの像は世界でも有数の高さを誇る騎馬像であり、その下の台座は高さ12メートル、直径30メートルの円形の建物になっています。
展望台はチンギス・ハーンが乗っている馬の頭の上にあり、そこから見る景色は絶景そのものです。
チンギス・ハーン像の下にある円形の台座はヨーロッパ風の建物になっており、その上に像がある作り。これは「ヨーロッパよりも我々やチンギス・ハーンの方が強い・すごい」という意味を表しているそうで、モンゴルの誇りとプライドが感じられる場所でした。
1階はホールになっていて、地下には博物館があり、チンギス・ハーンにちなんだ物が展示されています
1階にはカフェやお土産屋もあるので休憩してもよいでしょう
世界最大級のモンゴルの靴・モンゴルゴタルが展示されており、記念撮影スポットとなっています
慌てて撮ったのでブレてて恐縮ですが、モンゴルの民族衣装や防具をレンタルできるようです
馬の頭の上にある展望台から撮ったチンギス・ハーンは迫力満点!
展望台からの景色。すっごく遠くまで見渡せます
チンギス・ハーン像テーマパークを出たら次はテレルジ国立公園の方へ向かいます。
テレルジ国立公園の敷地内に入る際に、簡易的な検問所のようなところでお金を支払います(ツアー会社が支払いました)。
どうやら外国人が通る際にお金を支払う必要があるそうです。
その途中で立ち寄った、テレルジ国立公園の敷地内に入ってすぐのところにあるスーパーマーケット。ここで水を調達(ツアー会社から支給されました)
スーパーマーケットの中の様子。失礼だけどフルーツの鮮度は微妙
モンゴルのウォッカやビールが所狭しと並んでいます。外国の酒もあるけど値段は高め
コーラの価格帯は1400〜3000トゥグルク(63〜135円。1トゥグルク=0.045円で計算)。安いと見るか高いと見るか……
水はこれを買っておけば間違いないでしょう
ガイドさんからいただいたタバコ。こちらは韓国のタバコだそうで、青い丸の部分を強めに押すと「プチッ」と音が鳴り、中に入っているカプセルが潰れ、メンソールに変わるというユニークなタバコ。ちなみにこのタバコの価格は1箱5000トゥグルク(約225円)だそうです
スーパーマーケットを出たらまたアクシデント発生。昼食を食べる場所である宿泊施設兼レストランの正確な位置が、ガイドさんが把握していなくて道に迷いました。ガイドさんが会社に電話したり、その施設に電話したりして道を聞きながら到着。すごく余計な時間を食ってしまいました。
昼食はモンゴルの定番料理であるホーショールをいただきました
スーテイ・ツァイ(塩味のミルクティー)を食事の供に
昼食が終わったら次の目的地へ向かいました。
亀石
文字どおり亀の形をした奇岩「亀石」。
テレルジ国立公園のランドマーク的な存在となっています。
周辺で観光客が馬やラクダを乗る体験ができるので、時間があれば体験してみましょう。
亀石のそばにある「オボー」。オボーとは遊牧民たちが石を高く積み上げて作った一種のケアン(標柱)、構造物で、宗教的意味を示していたり、道標の意味があったりします
亀石は亀の首のあたりまで登ることができますが、手すりとかはないのでなかなか危険です。昇降の際、特に降りる時は注意してください
亀石を登ったところからの眺望はすばらしい。危険を冒して登った甲斐がありました
お次は亀石から少し離れたところにある寺院です。
アリヤバル寺院
「アリヤバル寺院」は、テレルジ国立公園の高台にある仏教寺院です。
ここも定番のテレルジ国立公園内の観光スポットになっています。
入り口で料金を支払い、寺院の方へ向かいます
入り口から寺院までけっこう歩きますので、ハイキング気分で行ってみましょう
寺院へ行くにはこのボロい吊り橋を渡らなければいけなくて、なかなかスリルな気分を味わえます
この階段を登った先に寺院があります。思いのほか長いので、体力に自信のない方は休みながら登っていってください
そして本堂へ到着。色彩豊かな建物が目を見張ります
本堂の中の様子。極彩色で彩られた室内に神秘さを感じます
本堂から見た眺望は「ここは本当にモンゴルなの?」と思ってしまうほど、山々と森に囲まれた絶景が眼下に広がっています
手で回すマニ車(マニぐるま)。チベット仏教などで用いられる仏具です
木彫りの象が施されている精巧な作りの屋根
ちなみにトイレは寺院へ向かう途中にあり、めちゃくちゃ汚いボットン便所でしたので、利用するのはおすすめできません。
入り口の受付あたりにあるかもしれません。私は確認しなかったのでわかりませんが、訪れた際は探すなり聞いてみるなりして、トイレがあるか確認してみましょう。
アリヤバル寺院を出発したら、宿泊先である遊牧民の居住地へ向かいました。
遊牧民のゲルに宿泊
1日目の観光が終わりましたら、遊牧民のゲルへ宿泊です。
まずは歓迎していただきまして、モンゴルのドーナッツのような食べ物「ボールツォグ」と、スーテ・ツァイでおもてなしをしていただきました
ゲルの中の様子。作りはしっかりしており、ベッドは硬いけど思いのほか寝心地が良く、旅の疲れからかぐっすり眠ることができました
ゲルの中には電源プラグもあり、スマホの充電くらいは可能でした
水色の小さなタンクに水を入れて使用する簡易型のシンク。水は貴重な資源であり、手洗いや歯磨きぐらいはできますが、シャワーはありませんでした
トイレは水栓ではなくいわゆるボットン便所。蓋を開けた途端に舞い上がるハエの群れ。ハエがいるためか、ゲルからだいぶ離れたところに位置しているので、そこまで歩いていくのが面倒。その道中に馬のフンがそこらじゅうにあるため、避けながら歩くのがけっこうな至難の業でした
夕食は昼食と同じ場所で食べるのでそこへ向かいました。その時またまたアクシデント発生。その施設の駐車場に停めていたガイドさんの車が、後から来た他の方の車に軽くぶつけられてしまい、ガイドさんの車に擦り傷ができてしまいました。しかもその男性はスマホを見ながら運転していたので、ほぼ100%非があることになるでしょう。
そこで大揉め。ぶつけてしまった男性が「すみません、すみません」と平謝り。そこにその方の奥さんが登場し「そんなところに停めているあなたが悪いんでしょう!」と逆ギレ。すると旦那さんが「そうだそうだ!」と言い出して手のひら返し。確かにガイドさんの車は入り口付近の狭いスペースに停めていましたが、それとこれとは話は別だと思います。
それに怒ったガイドさんが「お前、ちょっと来い」と、その男性を別の場所へ連れていき話し合い。すると男性は再び「すみません、すみません」と平謝り。
うーん、モンゴルはカカア天下で恐妻家が多いのかな……。
モンゴルは交通マナーの悪さや朝青龍さんを見ればわかるけど(失礼!)、気が荒い人がけっこう多い印象を受けました。特に女性は気が強い人が多いなと感じました。
次の日に電話で話し合い、どうするかを決めるということで、とりあえずこの場は収まりました。
ていうか、お金を払ってツアーに参加している私の旅行になんてことしてくれんの。まあ、これも旅行あるあるですね(笑)。
そんなこんなでようやくありつけた夕食。
これは「ボーズ」という料理で、ホーショールと同様にモンゴルの定番料理です
夕食を食べた後は再びゲルに戻りました。
夜は満点の星空を堪能したかったのですが、この日はあいにくの曇り空で見ることができませんでした。
うーん、残念! いいかげん泣いちゃうぞ!
朝晩は冷えるので、薪をくべて暖をとりました。これもやってみるとなんか楽しいんですよね
これで1日目が終了です。そして2日目の朝を迎えました。
起床して朝食はゲル内で食事。パンとソーセージ、目玉焼きに紅茶というシンプルな組み合わせ。でもこれがこの上なくおいしいんですよね
乗馬体験
朝食後はいよいよ乗馬体験です(ツアーによって時間が異なる。約1〜2時間で組まれることが多い)。
頭にはヘルメット、足にブーツのような馬具を身に付けて出発です。
足につけたブーツのような馬具は、足をかける部分「鐙(あぶみ)」に足の内側が当たって痛くなるので、それを軽減するために付けます。
馬に乗るとけっこうな高さがあり、自然を疾走する臨場感を味わえます。痔持ちの方はお尻に多大なるダメージを負いますので、乗馬の際はご注意を
テレルジ国立公園。馬に乗りながら見られる雄大な景色。朝は雨が降っていましたが、乗馬中はやんでいたのでよかったです
乗馬体験が終わった後はゲル内にて昼食。モンゴルの家庭料理である蒸し焼きそば「ツォイワン」をいただきました。味付けはシンプルな塩味ですが、すごくおいしかったので、レストランに行った際に1回は注文して食べることをおすすめしたいです
昼食後は遊牧民の方々に別れを告げて、ウランバートルの方へ戻ります。
これにて1泊2日のテレルジ国立公園のプライベートツアーは終了です。
テレルジ国立公園には絶対にツアーに参加して行きましょう
テレルジ国立公園の各観光スポットのアクセスですが、公共交通機関では不可能に等しく、車をチャーターしたりレンタカーを利用したりタクシーで行くのはあまり現実的ではありません。
ツアーに参加していく一択のみです。
テレルジ国立公園のツアーを予約できる旅行サイトは、トリップアドバイザー系列のViatorや、予約が簡単にできる旅行サイトのGetYourGuideなどがありますが、いずれも外資企業ですので、日本語の翻訳が変だったりします。
日本企業でなら現地オプショナルツアー【ベルトラ】が定番の現地ツアー予約サイトですので、よりサポートを充実させたいならベルトラで予約してみてはいかがでしょう。
ツアーのプランによっては、遊牧民のゲルではなくツーリストキャンプ(ゲルキャンプ)泊だったり、2日目は昼食がなくそのままウランバートルに戻るプランだったりするので、たとえばトイレやシャワーなどのインフラは清潔感がないと嫌な方は、ツーリストキャンプ(ゲルキャンプ)泊のツアーに参加しましょう(ツーリストキャンプのほとんどの施設はゲルにシャワー・トイレがなく、別棟に設備されているとは思いますが)。
また、モンゴルの遊牧民のリアルな生活を体験したい方は、遊牧民のゲルに泊まれるツアーに参加してみてはいかがでしょうか。
ちなみに私がもしもまたテレルジ国立公園のツアーに参加するとしたら、絶対にツーリストキャンプ泊のツアーを選択します。
あくまで個人的な意見ですが、ハエがたかるボットン便所や、手を洗うのにも超絶気を使う水回り、そしてシャワーがないのは二度とごめんです(笑)。
ひと言でテレルジ国立公園のツアーといっても日帰りのツアーもありますし、何泊かして周遊するツアーもあります。
自分が体験してみたいツアーに参加してみましょう。その方が絶対に後悔がないですから。
長くなってしまいましたが、以上で[ウランバートル発]テレルジ国立公園ツアーの体験談は終了です。
ご参考にしていただけましたら、幸いでございます。
・ブッキング・コム【Booking.com】
・エクスペディア【Expedia】
・トリップドットコム【Trip.com】
【格安海外航空券のおもな予約サイト】
・早割はこちら!【エアトリ】
・格安航空券のサプライス【Surprice】
【モンゴルの現地発オプショナルツアーのおすすめ予約サイト】
・現地発オプショナルツアー予約 ベルトラ【VELTRA】
【モンゴルのおもなツアー予約サイト一覧】
・【HIS】エイチ・アイ・エス
・クラブツーリズム