日本仏教の聖地・高野山は『紀伊山地の霊場と参詣道』の3つの霊場のうちのひとつとして世界遺産に登録されており、国内外問わず多くの観光客が訪れる和歌山県内で屈指の人気観光地となっています。
そこで今回は聖地・高野山でぜひ訪れてほしいおすすめ観光スポットを一挙に紹介します。
聖地・高野山のおすすめ観光スポット
大門
「大門(正式名称:金剛峯寺 大門)」は、宝永2年(1705)に再建された楼門で、一山の総門でもあります。
高野山の西の入口に位置しており、上の写真は夕方に訪れた時の大門で、夕日に照らされた凛々しく美しいその姿が見られます。
門の両脇には阿吽の金剛力士像が立っていて、その姿は迫力満点です
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山241
拝観自由
アクセス:バス停「大門」より徒歩すぐ
高野山霊宝館
高野山の仏像や仏画などを展示している博物館「高野山霊宝館」。
展示されているものは国宝や重要文化財が多く、貴重な収蔵品を見ることができるので、ぜひ足を運んでいただきたいです。
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山306
営業時間:5~10月:8:30~17:30、11~4月:8:30~17:00(※入館は各閉館時間の30分前まで)
入館料:一般:1300円、高校生・大学生:800円(※要学生証提示)、小学生・中学生:600円
アクセス:バス停「霊宝館前」より徒歩すぐ
公式サイト:https://www.reihokan.or.jp/index.html
壇上伽藍
弘法大師・空海が高野山を開山した際、真言密教を広めるための根本道場としてまっさきに開いたのが、この壇上伽藍で、壇上伽藍は奥之院と共に高野山の二大聖地のひとつです。
壇上伽藍には高野山のシンボルともいえる、48.5mもの高さを誇る朱色の外観が美しい「根本大塔(こんぽんだいとう)」など、いくつもの諸堂が建ち並んでいます。
「大伽藍入口」から金堂や根本大塔へ続く「蛇腹路」。秋に訪れると美しい紅葉が見られます
四天王像が守る「中門(ちゅうもん)」は必見。立派な外観の中門は、鎌倉時代の楼門形式が再現されています
「六角経蔵(ろっかくきょうぞう)」の基壇の把手(とって)を押して一周すると、一切経を読経したのと同じ功徳を得られるといわれています。要はご利益があるということです
高野山一山の総本堂である「金堂(こんどう)」。平清盛が奉納した「両界曼荼羅図(りょうかいまんだらず:別名・血曼荼羅)」の複製が掲げられています
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山152
営業時間:8:30~17:00(受付は16:30まで)
拝観料:拝観自由(金堂・根本大塔は中学生以上各500円)
アクセス:バス停「金堂前」より徒歩すぐ
公式サイト:https://www.koyasan.or.jp/
大師教会
高野山真言宗の布教、御詠歌、宗教舞踊等の総本部である「大師教会(だいしきょうかい)」。
見学ができるので、金剛峯寺や壇上伽藍の観光の際に訪れてみてはいかがでしょう。
金剛峯寺
高野山の中央部に位置する「金剛峯寺(こんごうぶじ)」は高野山一山の総本山でであり、金剛峯寺にある主殿は、もともとは豊臣秀吉が亡き母の菩提を弔うために建立した「青巌寺(せいがんじ)」でした。
奥之院と共に高野山の二大聖地であり、美しい襖絵や石庭など見どころが多く、人気の観光スポットとなっている寺院です。
目を見張るほどの立派な外観を誇る主殿。大広間や襖絵などが見どころです
入口の靴棚にスリッパが置いてあるので、それを履いて中を見学しましょう。私を含めスリッパの存在をすっかり忘れてしまい、裸足または靴下で歩いている人が何人かいました。屋内とはいえ、足の裏が汚れてしまうのでスリッパの履き忘れにご注意を
国内最大級の石庭「蟠龍庭(ばんりゅうてい)」。四国の花崗岩で見立てた龍と、京都の白川砂を使用して作られた雲海を表現した、見事な景観美の庭園です
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山132
営業時間:8:30~17:00(受付は16:30まで)
拝観料:中学生以上1000円、小学生300円、未就学児無料
アクセス:バス停「金剛峯寺前」より徒歩すぐ
公式サイト:https://www.koyasan.or.jp/
金剛三昧院
北条政子が建立した「金剛三昧院」は、世界遺産に宿泊できる宿坊として観光客に人気です。
くわしくは別記事「天空の聖地・高野山のおすすめ宿坊で貴重な体験を楽しもう!」をご参照くださいませ。
奥之院
弘法大師の御廟を祀る聖域「奥之院」。参道には20万基を超える供養塔や祈念塔が立ち並び、弘法大師信仰の中心といえる聖地です。
奥之院は壇上伽藍、金剛峯寺と共に高野山観光における必見スポットといえます。
一の橋(上の写真)から参道を歩いて、約20分で御廟橋にたどり着きます。それまでにはいくつもの供養塔や史跡があるので、見学しながら参詣しましょう。
一の橋から歩いていくと見えてくる「弘法大師御尊像」
武田信玄とその息子である勝頼の墓所
弘法大師がひと休みして腰かけたといわれている「大師の腰かけ石」
「汗かき地蔵」とその右側にある「姿見の井戸」
新義真言宗の開祖・覚鑁(かくばん)興教大師の墓である「密厳堂」
杉木立の中を通る参道を歩くと清々しい気分になります
お守りやご朱印は「奥之院 御供所」にて
「水向地蔵」に柄杓でお水を手向け、冥福を祈ったり、ご供養をします
「御廟橋」から先は聖域のため、橋から先は写真撮影や私語は禁止。服装を正して脱帽をして、合掌・一礼をしてから橋を渡りましょう
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山550
営業時間:(奥之院 御供所)5〜10月:8:00〜17:00、11~4月:8:30〜16:30
拝観自由。祈祷・供養などについてはこちらを参照
アクセス:御廟橋・燈籠堂へはバス停「奥の院前」より徒歩約20分
公式サイト:https://www.koyasan.or.jp//和歌山県公式観光サイト
仏教都市・高野山のインフラがじつはすごい!
日本仏教の聖地・高野山は和歌山県の山間に位置しているにもかかわらず、数多もの寺院や仏教建築が立ち並び、学校(小中高そして大学)や、交番、郵便局、銀行、消防署、薬局など、生活に必要なインフラや生活必需品を購入できる店などがひと通り揃っています。
決してなめていたわけじゃないですが、ひらけた町として機能していることに驚きを隠せませんでした。
そんな高野山の町にはコンビニエンスストアが2店舗あり、旅行中にちょっと何か買いたくなった時、気軽に立ち寄れるので便利です(注:24時間営業じゃないけど)。
「ファミリーマート 高野山店」 営業時間:7:00〜23:00。住所:和歌山県伊都郡高野町高野山288
「ニューヤマザキデイリーストア 高野山店」 営業時間:8:00〜22:30。住所:和歌山県伊都郡高野町高野山417
いざ日本仏教の聖地で世界遺産でもある高野山へ、一生に一度以上は訪れてみてはいかがでしょう。
観光も体験もグルメも、そして宿坊ステイもたくさん楽しめること間違いなしです。
以上、天空の聖地・高野山のおすすめ観光スポットを紹介しました。
ご参考にしていただけましたら幸いです。