【秋田の秘湯】強首温泉 樅峰苑の魅力を徹底解説[登録有形文化財の宿で宿泊]

秋田県には乳頭温泉郷や男鹿温泉といった温泉地が人気ですが、秋田県大仙市には「強首温泉(こわくびおんせん)」という秘湯が存在しています。

その強首温泉には、「樅峰苑(しょうほうえん)」という温泉が好きな人や温泉マニアなら、一度は行ってみたいと憧れるであろう温泉旅館があります。

今回は強首温泉 樅峰苑の宿泊した際に感じた魅力を紹介します。

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強首温泉 樅峰苑の概要・レビュー

強首温泉 樅峰苑のアクセス方法

「強首温泉 樅峰苑」のアクセス方法を紹介します。

失礼を承知で言いますが、なかなか辺鄙なところにあります。

公共施設を使って東京から来た場合、新幹線の停車駅であるJR「大曲駅」から奥羽本線(下り)に乗り約17分、「峰吉川駅」で降ります。

峰吉川駅から樅峰苑までは車で約6分(約5㎞)です。公共交通機関はないので、ここからは送迎サービスを利用しましょう。ご利用の際は宿泊前日までにご予約ください。

車の場合は、秋田自動車道「西仙北スマートIC」から車で約7分(約6㎞)、秋田自動車道「協和IC」から車で約10分(約8㎞)です。

なお、送迎についてくわしくは公式サイトをご参照ください。

これまた失礼な表現ですが、峰吉川駅周辺や樅峰苑周辺には、コンビニエンスストアや商店といったものが見当たらなく、住宅と神社以外は本当に何もないといった感じです。

自家用車で来られた方なら、ちょっと遠くまで足を運べますが、公共交通機関で来た方がこの周辺で何かを購入するというのは、正直いって難しいと存じます。

樅峰苑の近くに強首郵便局がありましたので、ご入り用の際はこちらで。ちなみに樅峰苑のお支払いは現金のみです

登録有形文化財の樅峰苑で宿泊

ここからは秋田の知る人ぞ知る秘湯「強首温泉 樅峰苑」の宿泊した際の体験について紹介します。

「強首温泉 樅峰苑」は、大正6年(1917)に完成した築100年以上の建物で、もともとは12代当主・小山田治右衛門の邸宅として使われていました(旧小山田家住宅)。

社寺建築を彷彿とさせる千鳥破風と入母屋造り、唐破風を採用した屋根が特徴の樅峰苑は、建物自体が国の登録有形文化財となっています。

登録有形文化財の宿に泊まれるという貴重な体験ができ樅峰苑は、「第28回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選 選考審査員特別賞受賞」にも選出されている温泉宿です。

最高級の建材である天然秋田杉を使った廊下

宮大工ならではの技が作り上げた、鹿鳴館を意識して作られたという大正期の階段

さまざま展示物があるフロント・ロビー。いろいろなお土産も販売されているので、周りに店がないこの地域にとってある意味で超貴重です

ノスタルジックな雰囲気が感じられる部屋。もともとは旅館として建てられたわけではないので、バス・トイレ共になしです

旅館内を歩いて見て回るだけでも、博物館に訪れた気分になって楽しむことができます。

お次は樅峰苑の温泉について紹介いたします。

樅峰苑の源泉は、世界的にも珍しい希少な含ヨウ素-ナトリウム-塩化物強塩温泉です。

【効能】きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症、筋肉痛、関節痛、腰痛症、神経痛、糖尿病、病後回復期、疲労回復、健康増進など

樅峰苑内に贅沢な源泉掛け流しの「ひのき風呂大浴場」があるほか、離れには宿泊者専用の貸切露天風呂があります。

なお、日帰り温泉も利用できますので、くわしくは公式サイトをご参照くださいませ。

離れにある貸切露天風呂。「大樹の湯」と「こもれびの湯」の2種類あります。違いは浴槽の形状が丸いか四角いかです

私は「大樹の湯」を選択。理由は丸い方がなんか特別な感じがするから。雪景色を見ながら希少な泉質の温泉を独り占めだなんて、この上ない贅沢なひと時です。この体験を味わえるなんて最高です

お次はお食事について紹介いたします。

お食事会場は1階の大広間です。

樅峰苑では、地元の食材を存分に生かしたこだわりの料理が食べられます。

樅峰苑を覆うように流れる雄物川で獲れる川蟹「モクズガニ」を使った料理が名物です。

蟹みそ甲羅焼き、川蟹つみれ汁、川蟹の唐揚げなど、昔ながらの調理法で作られた料理をご堪能できます。

※私は蟹があまり好きじゃないので、違うプランにしました。

ここでしか入手できない樅峰苑の地ビールで乾杯

日本一おいしい白菜といわれている「強首白菜」を使用した名物「大綱薇貝焼」、わさび醤油で食べる「生湯葉」、鯉の甘露煮、鰊の塩麹漬などが夕食の献立でした。地場の自慢の食材を活かした強首ならではの季節料理が食べられます

おいしいこと間違いない献立の代表格である「イワナの塩焼き」

秋田名物の魚「鰰(ハタハタ)の唐揚げ」は絶品でした。秋田へ訪れた方は、ハタハタの料理をぜひご賞味あれ

虹鱒の甘露煮、自家製豆腐、カブの田楽、強首白菜の味噌汁とおひたしなどが朝食でした。ふりかけとして食べる「金のごま」がめっちゃおいしかったです

お料理の次は、敷地内にある資料館について紹介いたします。

強首温泉 樅峰苑の離れの旧米蔵が「小山田家資料館」として利用されています

小山田家や秋田藩主・佐竹公にちなんだ資料が展示されています

チェックアウト後は、電車の時間に合わせて峰吉川駅まで送迎していただけます。

なお、峰吉川駅は各駅停車の電車しか停車しません。

1本逃すと待ち時間が長いので、くれぐれも乗り遅れにご注意くださいませ。

樅峰苑は家族経営で切り盛りしており、古き良き時代や歴史、木造建築、歴史的建造物が好きな方にはおすすめしたい温泉宿です。

国の登録有形文化財の宿で、静かに時が流れる落ち着いた空間で、ゆっくりと過ごしたい方には最適です。

興味がある方は、ぜひ足を運んでみてくださいませ。

【強首温泉 樅峰苑 Information】
住所:秋田県大仙市強首字強首268
TEL:0187-77-2116(電話受付時間 8:00~21:00)
公式サイト:https://syohoen.net/

【強首温泉 樅峰苑のおもな予約サイト】
JTB
るるぶトラベル
ゆこゆこネット
一休.com
じゃらん
楽天トラベル
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歴史と文化の保全の大切さを実感

強首温泉 樅峰苑はもちろんのこと、「日本秘湯を守る会」会員の宿や、建物が登録有形文化財になっている宿などは、家族経営や小規模経営の宿がいくつもあります。

大きなお世話かもしれませんが、歴史や文化、建物の保全や宿泊施設の経営は客観的に見てもたいへんだなって、いつも思っていました。

地方にある宿泊施設や飲食店は、人におすすめしたい素敵なところばかりですが、人員不足や従業員の高齢化がどうしても目についてしまいます。

従業員不足や高齢化、後継者の不在などの理由で、せっかくの素敵な宿泊施設や飲食店がなくなってほしくないと、切に願っております。

1人なので超微力ですが、大好きな旅行をしまくって、少しでも貢献できたらなと思っています。

なので、みなさんもぜひ国内旅行にどんどん行ってくださいませ。

コロナ禍で失った分、みんなで盛り返していけたらいいですね。

以上、【秋田の秘湯】強首温泉 樅峰苑について紹介しました。

ご参考にしていただけましたら幸いです。

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