群馬県富岡市が誇る世界遺産「富岡製糸場」。
首都圏からのアクセスが比較的容易なため、日帰りも可能。
気軽に観光できる世界遺産として、群馬県の中でも屈指の人気観光地となっています。
子どもはもちろん、大人の方も童心に帰って社会科見学気分で観光するのにうってつけな富岡製糸場。
そこで今回は富岡製糸場の見どころやアクセス方法を紹介します。
富岡製糸場とは?
「富岡製糸場」は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成遺産のひとつとして、2014年に世界文化遺産に登録されました。
古くから養蚕業が盛んだった群馬県に、明治5年(1872年)に明治政府が日本の近代化のために設立した官営模範工場です。
明治維新後、諸外国と対等な立場にするため、産業や科学技術の近代化を進めました。そのための資金集めの方法で力を入れたのが生糸の輸出です。
少し大げさかもしれませんが、いわば日本の産業革命といった感じでしょうか。
現在も当時とほぼ変わらない姿で現存しており、今では群馬県のなかで代表的な人気観光地のひとつとなりました。
富岡製糸場のアクセス
富岡製糸場のアクセスは次の通り。
日本にある世界遺産のなかで比較的アクセスしやすいのも魅力です。
自家用車の場合:
東京から:関越自動車道「練馬IC」から上信越自動車道「藤岡JCT」を経て「富岡IC」より約7分、トータルで約75分
新潟から:関越自動車道「長岡IC」から上信越自動車道「藤岡JCT」を経て「富岡IC」より約7分、トータルで約2時間15分
公共交通機関の場合:
JR各線「高崎駅」から上信電鉄に乗り、「上信高崎駅」から「上州富岡駅」まで約40分、「上州富岡駅」より徒歩約15分
運賃:高崎〜上州富岡間、片道810円。スイカ(Suica)、PASMO(パスモ)などのICカードが利用できないので注意(2022年9月時点)
上信電鉄「上信高崎駅」から出発。ネギで有名な「下仁田」方面の電車に乗って上州富岡駅まで向かいます
上信電鉄の列車。コンパクトな編成で、ゆっくりと鉄道ぶらり旅を楽しみながら進んでいくイメージです
「上州富岡駅」に到着。ここから富岡製糸場まで徒歩で約15分。微妙に長い距離で、少し歩くことになります
富岡製糸場に到着する前に見えてくる「旧韮塚製糸場」。時間に余裕があれば、富岡製糸場見学の行き帰りのいずれかに立ち寄ってみるのもいいでしょう
富岡製糸場の見どころ
それでは富岡製糸場の見どころを紹介していきますね。
富岡製糸場は見どころが多く、製糸工場としては規模が大きいので、見学時間は約1時間~1時間30分が目安となります。
個人で見学するほかにも、ガイドツアーや音声ガイドを利用することもできます。
まずは施設内へ入り、券売所でチケットを購入。入口からまっさきに見える巨大な建物は「東置繭所(ひがしおきまゆじょ)」(上の写真)です。
東置繭所の中の様子。じつは国宝でもあるんですよね
絹関連の品々を取り揃えているおみやげコーナーもあります
カイコや絹に関連した数々の資料や機械が展示されています
カイコの生態展示。桑の葉をムシャムシャ食べるカイコの様子が見られます
しばらくの間、思わず見入ってしまいました。じつはこれが1番の見どころなのかもしれません
東置繭所の裏側は写真撮影スポットとなっています
東置繭所をくぐり抜けると見えてくるのが「西置繭所」です
東置繭所と西置繭所の間にある「ブリュナエンジン(復元機)動態展示施設」。係員の方が一生懸命に説明してくれて、小学生の頃に戻って社会科見学をした気分になりました
西置繭所にある年表。ここで富岡製糸場の歴史を紐解いていきましょう
西置繭所のバルコニーから見る煙突と、中央下部に見える桶状のタンクが、国重要指定文化財の「鉄水溜」。当時の雰囲気を色濃く残し、歴史の長さを感じ取れます
大正時代の中頃に建てられたと思われる社宅群。現在は展示・体験施設となっています
明治5年(1872)に建てられた「繰糸所」。富岡製糸場において重要な建物です
繰糸所の内部。昭和62年(1987)の操業停止時の状態で保存されている自動繰糸器の姿は圧巻
横浜の商社で働いていたフランス人の生糸技術者であるポール・ブリュナを、明治政府が富岡製糸場に5年間雇い入れました。そのブリュナと家族が住んでいたという「首長館(ブリュナ館)」
昭和15年(1940)に片倉工業時代に建てられた、富岡製糸場内の「診療所」。フランス人医師が治療にあたり、治療費や薬代は工場側が負担してくれていたとのこと。厚生面がしっかりしていたことに驚きを感じます。職員を大切にしていた証ですね
ほかにも見どころが満載の富岡製糸場。
近くにはおしゃれなカフェや、地元の特産品を販売しているおみやげ店がありますので、休憩がてらに立ち寄ってみてはいかがでしょう。
住所:群馬県富岡市富岡1-1
開場時間:9:00〜17:00(最終入場16:30)
休場日:年末(12月29日〜31日)
見学料金:大人 1000円
高校・大学生(要学生証提示) 250円
小・中学生 150円
未就学児 無料
ほか団体料金、障がい者料金無料(要障がい者手帳提示)などあり
Webサイト:富岡市観光ホームページ
富岡製糸場の近くにあの名店があった!
群馬県のソウルフード「もつ煮」において、1番といっても過言ではない有名店の永井食堂は、伊香保温泉から車で約30分、渋川市より車で約15分とアクセスが容易ではないのが難点で、公共交通機関を利用して行きにくい場所にあります。
なんとその永井食堂が、富岡製糸場の近くにありました。
上州富岡駅近くにある「永井食堂 富岡売店」です。
残念ながら永井食堂 富岡売店では、店内でもつ煮を食べることができません。おみやげテイクアウトのみの販売となります。
冷蔵品のためお持ち帰り・帰宅に時間がかかる方は、クーラーボックスなどを用意するのが最適。用意ができない場合は、当店で保冷剤付きの発泡スチロールを購入できるので、そちらを利用しましょう。
住所:群馬県富岡市富岡1-1
営業時間:9:00~16:00
定休日:水曜
アクセス:上信電鉄「上州富岡駅」より徒歩約5分
富岡製糸場の観光の後に立ち寄りやすいので、もつ煮を堪能したい方はぜひ購入してみてはいかがでしょう。
以上、【大人の社会科見学】世界遺産の富岡製糸場の見どころ・アクセスなどを紹介しました。
ご参考にしていただけたら幸いです。