【必見】スイストラベルパスを使った氷河特急の予約・購入方法と絶景鉄道旅をご紹介

写真:氷河特急から見るベルギューン(Bergün/Bravuogn)の街並み

スイスの絶景を存分に堪能できることで人気の特急列車「氷河特急(または氷河急行、グレッシャー・エクスプレス:Glacier Express)」。

氷河特急は日本人にもたいへん人気があり、「一度は乗ってみたい!」と、世界中から多くの人々が鉄道旅を楽しみに訪れてきます。

そこで今回は氷河特急についてと、予約・購入方法やキャンセルなどについて紹介します。

2023年5月時点の情報を掲載していますので、現在と価格や概要などが異なる場合があります。最新の情報は公式サイトなどをご参照くださいませ。
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氷河特急の絶景鉄道旅の概要

氷河特急のおもな見どころ・コース

スイスの人気観光列車「氷河特急」は、“世界一遅い特急列車”ともいわれており、サン・モリッツ〜ツェルマット間の約290km、所要はおよそ8時間の列車の旅を堪能できます。

グラスルーフになっている大きな窓を持つ車両、そこから眺めるスイスの絶景は格別です。

今回はサン・モリッツから出発し、ツェルマットに到着するまでのルートを紹介します。

サン・モリッツ発〜ツェルマット着の氷河特急のルートは下記のとおり。

サン・モリッツ(St. Moritz)→クール(Chur)→アンデルマット(Andermatt)→ブリーク(Brig)→ツェルマット(Zermatt)

氷河特急のルートと高低差のマップを載せておきますので、ご参照くださいませ(いずれもスイス政府観光局:公式サイトより引用)

出発地点のサン・モリッツ駅。サン・モリッツは湖畔にある美しい町です

出発して約10分でサメーダン(Samedan)駅に到着。なぜかはわかりませんが箱根登山鉄道の車両がありました

サン・モリッツを出発した列車は、まずクールを目指しますが、その途中のフィリズール(Filisur)駅を通り過ぎた少し先に、序盤にして最大の見どころといってもいい「ランドヴァッサー橋(Landwasser Viaduct)」を通過します

フィリズール駅を出て5分もしないうちに、ランドヴァッサー橋が見えてきます

木が邪魔していて見えにくいですが、これがランドヴァッサー橋です

写真ではわかりづらいですが、ランドヴァッサー橋のちょうど上を列車が走っています

ランドヴァッサー橋はローマの水道橋のような、アーチ状の美しい石橋です。

フィリズール駅を出てすぐにトンネルに入りますが、このトンネルの長さが216mと短いので通過はあっという間。ランドヴァッサー橋自体もそれほど長くないので、うっかりしていると列車が通り過ぎてしまいます。

列車が通り過ぎたあとに、後ろを振り向いて橋の景観を見てみましょう。

もしかしたら逆方向のツェルマット発〜サン・モリッツ着の氷河特急の方が、ランドヴァッサー橋を見やすいかもしれませんね。

ランドヴァッサー橋を通過したら、ティーフェンカステル(Tiefencastel)→トゥージス(Thusis)→ボナドゥウ(Bonaduz)の順に列車は走り、そしてクール(Chur)に到着します。

列車はクール駅に到着。ここから乗車する人もけっこう多かったです

クールを出発してから40分後に、ランチサービスの提供が始まります

今回は座席予約の際、3コースのランチ付きにしました(メニューは日替わりなのか週替わりなのか季節ごとに替わるのか固定なのかは不明)。

前菜のパンとサラダ

メインメニューは「鶏肉のフリカッセ。ワイルドライス入りライスとバターキャロット」でした

デザートは「スイスのイースターケーキ(Osterkuchen)」でした

ランチを堪能している間に見えてきたのは、ディゼンティス(Disentis)という町。大きな修道院が印象的でした

ディゼンティスを通過したら、列車はぐんぐん標高の高いところへ上っていきます。

氷河特急の最高地点である「オーバーアルプパス(Oberalppass)」。この日は4月末日でしたが、このとおりまだ積雪があります

オーバーアルプパスを抜けたら「ネッチェン(Nätschen)駅」で列車は一時停車。数分間の写真撮影タイムがあります

ネッチェン駅から見た景色。スイスの雄大な山々が眼下に広がっています

列車は徐々に下っていき、「アンデルマット(Andermatt)」に到着します

アンデルマットを出発すると列車はオーバーワルト(Oberwald)へ向かい、さまざまな村を通過していきます。

ベルヴァルト(Bellwald)というところに大きな吊り橋が。「GOMS Bridge」という橋だそうです

アンデルマットを出発して約2時間後、「ブリーク(Brig)」に到着しました

ブリークで氷河特急から降車する人がけっこういました。

それもそのはず、ブリークは交通の要衝で、南へはツェルマット、北へはベルン方面やインターラーケン方面、西へはローザンヌ方面へ列車で向かうことができます。

ブリークを抜けたら、いよいよ終点のツェルマットへ。

ブリーク〜ツェルマット間は景色はきれいですが、見どころがそれほど多くなく、個人的にも「もういいよ。もう」って感じで、だれてしまいました。

約8時間も列車に乗っているわけですから、何もしていなくてもさすがにこのあたりから疲労感が出てきました。

氷河特急はサン・モリッツ〜ツェルマット間全区間に乗るのが理想的ですが、その時間がない場合はブリーク〜ツェルマット間、またはアンデルマット〜ツェルマット間を省略してもいいかもしれません。サンモリッツ〜アンデルマット間の東半分に見どころが多いからですね。

ブリークを出発して見えてきたのが、ザンクト・ニクラウス(St.Niklaus)という町

サン・モリッツから出発して約8時間、列車はついに終点ツェルマットに到着しました。これにて氷河特急の絶景鉄道旅は終了です

お次は氷河特急の予約・購入方法を紹介します。

氷河特急の予約・購入方法

氷河特急の予約・購入方法ですが、公式サイトもしくは日本の代理店での予約・購入、または現地の窓口で直接購入となります。

なお、氷河特急のルートはスイストラベルパスの適用範囲ですので、スイストラベルパスを持っていれば、座席指定予約の料金のみを支払えば氷河特急に乗れます。

スイスを周遊するのであれば、スイストラベルパスの購入をおすすめしたいです。

氷河特急の乗車運賃。この料金のほか、座席指定の料金もかかります(引用:氷河特急 公式サイト

氷河特急の座席指定の料金。スイストラベルパスがあれば、支払うのはこの料金のみですが、ランチコース付きだと料金が変わります(引用:氷河特急 公式サイト

上の表2点は2023年9月時点のものであり、現在とは異なる場合があります。氷河特急の公式サイトにて、念のため最新の料金をご確認くださいませ。

パンやサンドウィッチなどの食べ物を持ち込んで食べている人もいましたので、ランチコースを付けるか付けないかはその人次第でよいかと存じます。ちなみに車内販売などもありました。

スイストラベルパスがあれば、あとは座席指定の予約をすればよいのですが、座席指定の予約・購入は公式サイト、またはツアー予約サイトのKKdayで予約することができます。

公式サイトKKdayでそれぞれ利点と欠点があり、それによってどこで購入するかを決めていただければと存じます。

公式サイトは英語なので、英語が苦手な方にはたいへんかもしれませんが、空席の残り数の把握と好きな席の選択ができるので、個人的にはこちらをおすすめしたいです。

KKdayは日本語のツアー予約サイトなので予約がスムーズで楽ですが、席を自分で選ぶことができません。しかも席の配列がわからないので、ランダムで勝手に選ばれてしまいます。席にこだらない方ならいいのですが、自分が座りたい席に予約したいのであれば、公式サイトで予約することが望ましいです。

KKdayで予約する際、希望の席があったら備考欄がありますので、そこに希望の旨を書いておきましょう。それなら希望どおりにならなかったとしても、まだ納得できますからね。

なお、席の配列はクラスによって異なります。写真を下記に掲載しておきますので、ご参照くださいませ。

エクセレンス・クラス」は左右各1列ずつのシート。すべてが別格のサービスで、ラグジュアリーな鉄道旅が堪能できます。

「1等席」は1列と2列。肘掛けがあるのでゆったり座れます

「2等席」は2列シート。席の配列とシートのクオリティ以外は1等とサービスが同等です

エクセレンス・クラスについては料金も別格なので、貧民の私には到底手が届きません。よって概要を説明できないので割愛します(笑)。

なお、氷河特急はキャンセル・変更・返金が不可ですので、購入の際はご注意くださいませ。

2等のスイストラベルパスで氷河特急の1等席に乗る方法

写真:氷河特急から見るゼードルン(Sedrun)の街並み

ここではスイストラベルパスの2等を所持していても、氷河特急の1等席を利用する方法を紹介します。

結論、チューリッヒ中央駅構内にある「SBB(スイス連邦鉄道)カウンター」に行き、そこでアップデートの料金として差額を支払えば利用できます。

ほかの駅のSBBカウンター(日本でいう『みどりの窓口』のようなもの)で購入できるかどうかは、試してないのでわかりません。すみません。

チューリッヒ中央駅構内にあるSBBカウンター。けっこう混雑していてだいぶ待つので、時間に余裕を持って訪れることをおすすめします。ちなみに私は50分くらい待ちました

こういうのがもらえるので、氷河特急の車内での検札(一応あります)の際に、スイストラベルパス、座席指定券と共に提示しましょう

アップデートの料金はCHF52かかりました。決して安くはないので、スイストラベルパスの1等を購入するのもひとつの手です。2等だと列車が混雑している場合が少なくないですからね。

スイストラベルパスの1等の料金も高いけど……。

氷河特急は本当にキャンセル・返金不可?

氷河特急の座席指定券を購入すると、バウチャーが送られてきますが、そこにはこの一文が書かれています。

Changes / Cancellation Reservations can not be changed nor refunded.
変更/キャンセル・ご予約の変更・払い戻しはできません。

個人的に間違って予約してしまい、キャンセルしたかったので、コンタクトフォームに問い合わせを記入し、レーティッシュ鉄道(Rhaetian Railway Railservice)のカスタマーサービスとメールで何度かやり取りしましたが、結局のところキャンセルは無理でした。

1人なのに2席分を支払うハメになりました……。

諦めきれなかった私は、サン・モリッツ駅にある氷河特急の窓口に訪れ、キャンセルができるか念のため確認してみました。

ちなみに私は英語がほとんど話せません。私のつたない英語力のため信用度が低いのですが、窓口のスタッフさんはこういっていました。

「出発の24時間前までにこちらの窓口で申請していただければ、キャンセルできますよ」

当日の朝に訪れたので、どのみちキャンセルはできませんでした。

もしかしたらできるかもってぐらいの話で、イチかバチかなのでアテにしないでくださいね。

窓口で購入したのはわかりませんが、オンライン予約は通常、キャンセル・変更・返金不可と認識しておいた方がよいです。

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スイスの絶景を堪能できる氷河特急を満喫しよう!

写真:氷河特急から見るブリエンツ=ブリンツァウルス(Brienz/Brinzauls)の街並み

氷河特急の予約・購入は一見ややこしいように見えますが、順を追って手続きすればそれほど難しくないかと存じます。

(私のように)ミスったりして、余計な手間や時間、お金をかけることなく、スムーズに予約・購入をして、氷河特急を満喫していただけたらと心から願っております。

以上、スイストラベルパスを使った氷河特急の予約・購入方法と絶景鉄道旅を紹介しました。

ご参考にしていただけたのであれば幸いです。

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