日本神話に主神として登場する「天照大御神」を祀る、日本最大級のパワースポットの「伊勢神宮」。
三重県伊勢市にある伊勢神宮には、国内外問わずたくさんの観光客や参拝客が訪れて、賑わいを見せています。
伊勢神宮には内宮、外宮、そして別宮があります。内宮は伊勢市駅から4kmほど離れており、伊勢市内に見どころが点在しているため、路線バスで移動すると本数がおおむね1時間に2本なので、時間を気にしなければいけない上に、機動性と柔軟性に欠けてしまいます。
そこで今回は伊勢神宮を中心とした観光スポットを、効率よく回るためのレンタサイクルで巡る1日観光モデルコースを紹介します。
レンタサイクルで巡る伊勢の1日観光モデルコース
伊勢市内をレンタサイクルで巡るコースですが、まずは伊勢市駅をスタート地点とします。
開始時間はちょっと早いですが、午前8時くらいにスタートします。時間に余裕を持たせたければ、もう少し早くてもいいくらいかな。
この時間だとさすがにレンタサイクルを利用できる観光案内所は営業していませんので、まずは徒歩で行けるところをサクッと周ります。
外宮とは別の方向ですが、駅から徒歩で10分くらいのところに伊勢神宮の別宮「月夜見宮」がありますので、そこに向かいます。
月夜見宮
豊受大神宮(とようけだいじんぐう:外宮のこと)の別宮である「月夜見宮(つきよみのみや)」は、内宮の月読宮(つきよみのみや)と同じく月夜見尊(つきよみのみこと。月読尊と同じ)を祀る宮。
月の満ち欠けが暦代わりになり、農作業に欠かせないことから、農耕にゆかりのある神とされています。
住所:三重県伊勢市宮後1-3-19
アクセス:近鉄伊勢市駅、JR伊勢市駅より徒歩約10分
月夜見宮の参拝が終わったら、徒歩で外宮へと向かいます。
この時点では、まだ時間が早くておそらく営業していないでしょうから、時間とレンタル料金の節約のため、レンタサイクルを利用するのは外宮の参拝後にします。
伊勢神宮 外宮
「伊勢神宮 外宮」の正式名称である豊受大神宮は、天照大御神の食事を司る「豊受大御神(とようけのおおみかみ)」を祀っています。
そのため豊受大御神は衣食住、産業の守り神としても崇敬されています。
広大な神域には緑豊かな自然に囲まれているので、清々しい気持ちに満ち溢れながら参拝することができます。
外宮の玄関口である「火除橋」。防火の役割を持つ堀川にかかっていることから、この名前で呼ばれています。その先に見えるのが第一鳥居です
第一、第二鳥居を抜けて正宮に向かう途中にあるのが「三ツ石」。パワースポットとしても知られています
「正宮(しょうぐう)」は外宮の中でもっとも神聖な場所。神様に日頃の感謝の気持ちを伝えましょう
この先にある石橋が「亀石」という、亀の形をした平たい石があります。三ツ石と同様に亀石もパワースポットです
別宮「多賀宮(たかのみや)」。行動的な荒御魂(あらみたま)を祀ることから、新たな決意を後押ししてくれるといわれています
堤防の守護神として崇められている、別宮「土宮(つちのみや)」
農業を守る風の神を祀っている別宮「風宮(かぜのみや)」。風雨の順調を司っています
外宮の参拝が終わったら、外宮の道路挟んで向かい側にある観光案内所へ行き、レンタサイクルを利用します。
外宮前観光サービスセンター
外宮のそばにある「伊勢市観光案内所(外宮前観光サービスセンター)」でレンタサイクルを利用しましょう。そのほか、手荷物預かり(有料)やベビーカー無料レンタルサービスもあるので便利です。
ここ以外にもレンタサイクルを利用できる場所があるので、くわしくはこちらをご参照ください。
なお、自転車返却の際は時間厳守でお願いしますね。
それでは次の目的地まで自転車に乗って出発します。
伊勢市役所前の御幸道路沿いをひたすらまっすぐ走ると、一本道で迷う可能性が低くなりますし、最終的には最後の目的地である内宮へたどり着くことができます
倭姫宮
倭姫命(やまとひめのみこと)を祀る別宮「倭姫宮(やまとひめのみや)」。
倭姫文化の森の中にひっそりと佇む倭姫宮。「諸願成就」「心願成就」などのご利益があります
住所:三重県伊勢市楠部町5
倭姫宮から次の目的地まで向かう途中にある巨大な「御幸道路大鳥居」
月読宮
4つの社殿が並ぶ珍しい造りである「月読宮」。
夫婦神である伊弉諾尊・伊弉冉尊が祀られていることから、夫婦円満や良縁、縁結びのご利益があるといわれています。
参拝する順番があるので、それに従いましょう
4つ並んでいるうちの右側2つの別宮。左側が1番目、右側が2番目に参拝します
左側2つの別宮なので、右側が3番目、最後に左側の社殿を参拝します。この2つが夫婦神ですね
住所:三重県伊勢市中村町742-1
猿田彦神社
天孫降臨の際、道案内役を務めた猿田彦大神と、その子孫の大田命を祭神とする「猿田彦神社」。
物事を最善の方向へ導く「啓行(みちひらき)」の神様であることから、方位除け、交通安全、家業繁栄、導き(導開)などのご利益があり、人生の節目や門出の際に参拝するといい方向へ道が開けるといわれています。
ちなみに私が訪れた時は11月ですが、七五三のシーズンとかぶっていたため、平日にもかかわらず、たくさんのご家族が参拝に訪れていました。
触るとご利益があるとされている八角形の方位石=古殿地。多くの人々が触りながら願掛けをしていました
お次はいよいよ伊勢神宮 内宮へ──。と、いきたいところですが、この時点でランチタイムの時間になるでしょうから、内宮参拝の前に腹ごしらえをしておきましょう。
おはらい町・おかげ横丁
伊勢神宮 内宮の門前にある「おはらい町」と「おかげ横丁」。
飲食店や土産物店を中心とした店が軒を連ね、多くの観光客で賑わいを見せています。
おかげ横丁はおはらい町の中央部の一角に位置しており、とくに混雑しているエリアです
おかげ横丁にある「太鼓櫓」。ベンチに座って休憩している方がちらほらいました
おはらい町にかかる「新橋」。橋の上から見る景色はすばらしいです
なお、別記事「【食べ歩き超絶必至】三重・伊勢神宮周辺のおすすめグルメ12選!」に、おはらい町やおかげ横丁を中心とした、伊勢の絶品グルメについて掲載していますので、併せてご参照くださいませ。
伊勢神宮 内宮
最後の目的地が伊勢観光・お伊勢参りのハイライトである「伊勢神宮 内宮」です。
伊勢神宮125社の中心となる内宮は、日本人の大御祖神である「天照大御神」を祀っており、「皇大神宮(こうたいじんぐう)」が内宮の正式名です。
広大な神域には正宮のほかに2つの別宮があり、美しい緑に囲まれています。
そして、その周囲を囲む山々には、伊勢志摩地方の生態や原風景が自然のまま残されています。
ちなみに上の写真は内宮の出入口である「宇治橋」。観光客でごった返していました。
宇治橋を渡ると見えるのが、玉砂利を敷き詰めた空間が広がる「神苑(しんえん)」。紅葉の季節に訪れると美しい景色が見られます
かつて参拝者が禊を行ったとされている「五十鈴川御手洗場」
水の神を祀る「瀧祭神(たきまつりのかみ)」
天照大御神が鎮座する「正宮」。ご神体は三種の神器のひとつである「八咫鏡(やたのかがみ)」。神様に願い事をする前に感謝の気持ちを捧げましょう
神宮神田で収穫した稲を納める「御稲御倉(みしねのみくら)」
この石段のどこかに、ある石があります
それがこの「踏まぬ石」です。神様の通り道である中央にあるので、文字通り踏んじゃだめよということです
別宮「荒祭宮(あらまつりのみや)」。強い力で願いを後押ししてくれるといわれています
もうひとつの別宮へ向かうには、この「風日祈宮橋(かざひのみのみやばし)」を渡ります
風雨・天候を司る祭神が祀られている別宮「風日祈宮(かざひのみのみや)」。風雨災害がなく五穀豊穣を願う風日祈祭が行われています
休憩所の役割となっている「参集殿」。疲れたらここでひと息つきましょう
以上で伊勢1日観光モデルコースは終わりですので、自転車を返却しに戻りましょう。
効率的に周ればお伊勢参りもグルメもご満悦
伊勢神宮をはじめとした観光スポットを周るには、効率的な観光プランを立てることが重要です。
そうすれば、伊勢市内でのお伊勢参りもグルメも、1日で満足度を高く堪能することができますからね。
ちなみに私は伊勢観光を1日で済ませてしまいましたが、存分に楽しむためには伊勢で宿泊してみてもよいかと存じます。
それなら近郊の観光地にも足を伸ばすことも可能ですからね。
以上、レンタサイクルで巡る伊勢の1日観光モデルコースを紹介しました。
ご参考にしていただけましたら幸いです。